「ぶんたんサワー」 船でも酒でも酔えるのが旅のナルシストというものです。
「チギのフライ」 サメのいるところに落ちてお笑いウルトラクイズみたいになってしまいました。
「はちみつレモンビール」 酒が一番の酔い止め薬だなと思いました。
「島唐辛子麻婆豆腐」 やんちゃな花椒の援護射撃もあってか、戦うような辛さがたまりませんでした。
「パッションフルーツ」 フナムシとゴキブリを一瞬で見極められてこそ真の海の男なんだなと思いました。
「メカジキステーキ弁当」 徳川埋蔵金は見つかりませんが、東京の隠し財産裏リゾートは確かに存在しました。
「たらのチーズカツレツ」 童心に戻って洋食をむさぼる贅沢な島流しと相成りました。
「島塩ラーメン」 海水の上で頂く塩ラーメンってのもなかなか乙なものです。
「かつお定食」 鰹のドレスに見惚れてしまって醤油をかけるのをすっかり忘れてしまいました。
さりげなく欲張りなメロディーに心はいつも打ちひしがれるばかりです。
「エレベーター」 美味い料理を作れる人たちに上も下もないなと思いました。
「親子丼」 亀田親子を超えた親子愛がどんぶりの中に見える美しき一杯です。
「鶏白湯らーめん」 毎月4000円ぐらい課金すれば必ず素敵なラーメンに出会えます。
「らーめん」 別に隠れてたわけじゃないので、隠された名店だとお見受けしました。
「塩ラーメン」 長い鼻がさらに高くなる、ドヤ顔の鬼の塩ラーメンです。
失ったものを死に物狂いで取り戻したら、それはもうバラバラに割れていました。
「今出川ブラック」 ウィル・スミスにも食べてもらいたい、ブラックジョークとブラック醤油の違いをわきまえた一杯です。
「排骨飯」 っちゃ美味い。地元の人たちにしか見えない裏北京料理大使館だと思いました。
「チキンカレー レギュラー」 思想家の店主はスパイスの隙間からずっとカレーの真実を見つめていました。
「軍鶏そば」 知らんまに外人に支配されていくように、蕎麦もラーメンに支配されていくのでした。
「ピリ辛から揚げ定食」 メインディッシュもさることながら、小鉢や茶わん蒸しの繊細な造りに元寿司職人のプライドが垣間見えました。
向井秀徳がコピーできなかったアキレス最後の戦いを自分なりに表現しきった壮大なロックンロールだと思います。
「ワンタン麵」 醤油の濃さではなく醤油の深さを思い知ることになりました。
「朝食あれこれ」 ほとんどヴィパッサナー瞑想のつもりで泊ることになった孤独の山小屋でした。
「もっきり酒」 雪山は遠くから見るときれいですが、近くで見ると死を感じます。
「カレーライス」 いつ風呂に行っても貸し切り状態なので、御老人たちは神隠しにあったのではと思いました。
「朝食あれこれ」 旅館の朝飯の時間が早すぎると思えるうちは自分はまだ若いと思えるのでほっとします。
「福島地ビール ヴァイツェン」 雪ばんばん積もってるのに春が近いって言ってる感覚ほんますごいと思いました。
「さわらの幽庵焼き」 未来が見えないので素敵な思い出で埋め尽くさなければならないのが辛いところです。
「ふきのとうとたらとこごみの天ぷら」 野菜というよりも植物を食べてるような容赦なく生々しい一品です。